「ただいまー」
「あらあら、良太君。尋常じゃないくらい、顔色が悪いけど大丈夫?」

 風紀委員で決定的な言葉を聞いてから、とりあえず新聞部へ戻ってきた。
「で、良太。風紀委員の調査はどうなったの?」

 綾部先輩と異なり、千香はとにかく結果が気になるようだ。
 さて、どうすべきだろう。と言っても、今の俺には正直にありのままを話すしかないが。

 ……

「つまり、風紀委員長と思われる人物が、新聞部に写真を悪用されると、各部に言いふらしてるってことなのね」
「……そうだと思う」
「許せないわね」

 実際、各部にどういう風に伝わっているのかはわからないが、これまでの話を統合すると風紀委員が犯人なのは間違いなさそうだ。
「何でだよ……」

 そう認めてしまうと、急に怒りが湧いてきた。
 今まで、少なからず新聞部と関わりのあった風紀委員。そして、担当のさよちゃん。

 さっき運んでいた『風紀を乱す要因調査結果』という資料にも、新聞部のことが書いてあるんだろう。
 新聞部改善のために協力してくれていた……と思っていたのは俺だけで、実際は真逆だった。

 思えば、WEB新聞を提案したのも、さよちゃんだ。
 あのWEB新聞で、一時期さらに新聞部の評判が悪くなったりもした。

 そして廃部の話を俺にしたのも、さよちゃん。
 あの話から、金髪ツインテールでメイド服で女装という、高校生活始まって以来の屈辱を味わうことになった。

 そうか……全ては、風紀委員のさよちゃんの掌の上で転がされていただけだったのか。


 無様にもがく俺の姿を見て、楽しんでいたのか。
「綾瀬部長、千香! 風紀委員と戦いましょう!」
「そうね。遂に、おねーさんが本気を出す時が来たようね」


 一方的かもしれないが、信頼していたさよちゃんに裏切られた感じがした。
 そして、俺は新聞部を守るため、風紀委員と戦うことを強く決意した。